ケアダンス

ケアダンスとは介護のためのダンスです。少子高齢化の社会の中で、ますます世の中には健康寿命をのばす、認知症にならない、等のメッセージがあふれています。しかしどれも老化からくる様々な予防の特効薬ではないようです。

その中で、健康寿命を引き延ばす、認知症になりにくい等の方法にダンスが挙げられています。音楽を聞き、それに合わせて適度な運動をする、二人で組んで踊る、更には耳から入る音楽を、眼から入る動きに変える芸術的な動きをするダンス。

ダンスは年令に関係なく誰もが自分のペースで行うことの出来る数少ない有酸素運動の一つです。有酸素運動とは、体内(血液中)に酸素を取り入れながら20分程度以上、継続して行う運動です。

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音楽を聞き、それに合わせて身体を動かし、踊る相手を配慮し、周りの状況を判断し、表現することが出来る素晴らしい身体運動がダンスです。それは、空間認知、視覚、聴覚、記憶、感覚、運動、意志、意欲等を司る脳のいろいろな部分を刺激しながら行われる全身運動です。

厚生労働省が発行している介護予防マニュアルの中でも、「現時点では継続的なウォーキングやゲーム要素を取り入れた運動のみがランダム化試験(RCT)という科学的根拠により認知機能低下を予防する可能性が報告されている」と記載されています。

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ダンスのお相手、ダンス指導者、観客に見守られて、楽しくダンスを踊り、刺激的な生活をおくることが健康寿命を伸ばし、認知症の予防にもつながります。

更には、脳内のドーパミン減少により身体を動かすのに苦痛が伴い、徐々に身体が固まってしまうパーキンソン病にもダンスは効果絶大です。踊ることにより、ドーパミンの分泌が促され徐々に症状が改善されるとの報告が、ニューヨークにあるマーク・モリスダンスセンターからなされました。音楽に合わせて身体を動かすと楽しい、ダンス本来のもつ魅力がドーパミンの分泌量増加の決め手になるそうです。

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